庭に立水栓を設置したいと考えたとき、実際にどのような手順で工事が進められるのか、具体的な流れを知っておくと安心です。ここでは、専門業者に依頼した場合の一般的な立水栓取り付け工事の流れを解説します。ただし、現場の状況によって手順や内容は異なる場合があります。まず、工事を依頼する業者を選定し、契約を結びます。事前に現地調査が行われ、設置場所、給水管の位置、配管経路、使用する材料などを確認し、詳細な見積もりが提示されます。工事内容と金額に納得できたら契約となります。工事当日、まずは作業範囲の確認と養生が行われます。その後、水道の元栓を閉めて家全体の水の供給を止めます。次に、立水栓を設置する場所と、そこまで配管を通す経路の地面を掘削します。掘削の深さや範囲は、地域の凍結深度や配管経路によって異なります。コンクリートやアスファルトの場合は、専用のカッターやハンマードリルを使って慎重に斫り(はつり)作業を行います。地面の掘削が終わったら、既存の給水管を探し出し、そこから水を分岐させるための作業を行います。給水管を切断し、T字型の継手などを取り付け、新しい配管を接続します。この接続作業は、水漏れを防ぐために最も重要な工程の一つであり、正確な技術が求められます。分岐させた箇所から、立水栓を設置する場所まで、新しい給水管を埋設していきます。配管には適切な勾配をつけ、地中で凍結しないように十分な深さに埋める必要があります。配管が終わったら、立水栓柱を設置します。地面に基礎を作り、水栓柱が傾かないように水平を確認しながら、セメントなどで固定します。水栓柱に給水管を接続し、蛇口を取り付けます。この際、接続部分にはシールテープなどを適切に巻き、水漏れを防ぎます。必要であれば、水受けとなるパンも設置し、排水処理を行います。全ての接続が終わったら、水道の元栓を開け、水漏れがないかを入念にチェックします。蛇口から正常に水が出るか、水圧は十分かなどを確認します。問題がなければ、掘削した地面を埋め戻し、整地します。コンクリートなどを斫った場合は、モルタルなどで補修し、復旧作業を行います。最後に、現場の清掃を行い、お客様に最終確認をしていただき、工事完了となります。工事にかかる時間は、簡単なものであれば半日程度、大掛かりな場合は数日かかることもあります。
立水栓取り付け工事の具体的な流れ