緊急の水漏れで、慌てて水道の元栓を閉めた。これで一安心、と思ったのも束の間、家の中の蛇口をひねってみると、まだチョロチョロと水が出続ける。「ちゃんと閉まっていないのか?」と、不安になるかもしれません。しかし、これは、多くの場合、元栓の故障ではなく、正常な現象ですので、安心してください。水道の元栓を閉めても、しばらくの間、水が出続けるのには、明確な理由があります。それは、あなたの家の「水道管の中に、まだ水が残っている」からです。水道の元栓(止水栓)は、公道の下を通る水道本管から、あなたの家の敷地へと、水が流れ込んでくる、まさに「入り口」の部分を、シャットアウトする役割を担っています。元栓を閉めることで、新たな水が、家の外から供給されることは、確かに止まります。しかし、その時点で、すでに元栓から、家の中の各蛇口までの、長い水道管の中には、たくさんの水が満たされている状態なのです。この、水道管の中に溜まっている、いわば「残り水」が、蛇口をひねることで、重力に従って、あるいは管内の圧力によって、押し出されてくるのです。そのため、元栓を閉めた直後は、まだしばらくの間、特に低い位置にある蛇口からは、水が出続けることになります。水の勢いは、徐々に弱まっていき、やがては完全に止まります。この「残り水」が、全て排出されるまでにかかる時間は、家の配管の長さや、高低差によって異なりますが、通常は、数分程度で出なくなるはずです。もし、元栓を閉めてから、十分な時間(例えば十分以上)が経過しても、なお、蛇口から勢いよく水が出続ける場合は、元栓が完全に閉まりきっていないか、あるいは、元栓自体が故障している可能性があります。その場合は、再度、元栓を時計回りに、ゆっくりと、しかし確実に回し直してみてください。それでも水が止まらない場合は、もはや個人で対処できるレベルを超えています。すぐに、お住まいの地域の「水道局」や、指定の水道工事業者に連絡し、専門家の助けを求めてください。
元栓を閉めても水が出る!その理由