あれは、夕食の後片付けをしていた時のことでした。いつものようにシンクに溜まった洗い物を片付け、最後にシンク周りを拭こうとした時、ふと足元に冷たい感触が。見ると、シンク下の床にうっすらと水が広がっているではありませんか!「えっ、なにこれ!?」慌ててシンク下の扉を開けると、収納していた鍋やフライパンのいくつかが濡れており、床にはさらに水たまりができていました。一瞬、頭が真っ白になりましたが、このままでは被害が拡大すると思い直し、とにかく応急処置をしなければと動き出しました。まず頭に浮かんだのは「水を止めること」。キッチンのシンク下には、蛇口につながるお湯と水の止水栓があるはずです。扉の中をごそごそと探すと、壁際から出ている管にハンドルが付いているのを発見。どっちがどっちか分かりませんでしたが、とりあえず両方とも時計回りに固く閉めました。念のため蛇口を開けてみると、水はもう出てきません。これで一安心。次に、床に広がった水を拭き取る作業です。雑巾や古いタオルを何枚も使い、床や濡れた物を拭いていきます。シンク下の奥の方まで水が入り込んでいて、思った以上に大変な作業でした。物を全て外に出し、床をきれいに拭き上げると、ようやく落ち着いて状況を確認する余裕が出てきました。一体どこから漏れていたのか?懐中電灯で照らしながらシンク下を覗き込むと、排水トラップの、シンクの排水口と繋がっている部分のナット周辺が濡れていることに気づきました。どうやら、水を流した時にここから漏れていたようです。ナットを触ってみると、少し緩んでいるような気がします。試しに手で回してみると、少しだけ締まりました。「もしかして、これが原因?」淡い期待を抱きつつ、止水栓を少し開け、シンクに水を流してみます。…残念ながら、やはりナットの隙間からじわじわと水が漏れ出してきました。ナットの緩みだけでなく、中のパッキンがダメになっているのかもしれません。これは素人では手に負えないと判断し、結局、翌日水道修理業者さんに来てもらうことにしました。業者さんは、やはりパッキンの劣化が原因だったと診断し、手際よく交換してくれました。突然の水漏れは本当に焦りましたが、まずは止水栓を閉めて被害を食い止め、落ち着いて状況を確認することの大切さを痛感した出来事でした。
突然のシンク水漏れ我が家の応急処置体験